一般的にプログラムは何を行うことを目的としているのか、というと、何らかの入力データがあり、そこから意図する出力データを得るため、入力データの操作を行うプログラムを作成し、それをコンピューターが計算する、という仕組みと言えるかと思います。
図で表現すると、以下のようなイメージとなります。
例えば、入力データ、プログラム、出力データは以下のようなものが挙げられます。
- 社内システムへの新入社員の情報の登録
- 入力データ:新入社員の社員番号、氏名等のデータ
- プログラム:社員の情報の新規登録を行う画面から入力データを受け付け、社内システムのDBに登録する
- 出力データ:社内システムのDBの社員情報を管理するテーブル上のデータ
- インターネットバンキングでの他行宛の振込
- 入力データ:振込先口座情報や振込金額等のデータ
- プログラム:インターネットバンキング振込画面で入力データを受け付け、全銀ネットに送信する振込データを作成し、全銀ネットに送信する
- 出力データ:全銀ネットに送信する振込データ
- 以前に予約した航空チケットの予約の確認
- 入力データ:以前に航空チケットを予約した際に発行された予約番号
- プログラム:予約確認画面から予約番号を受け付け、航空チケットの予約や解約等を管理するDBから航空チケットの予約内容を取得する
- 出力データ:取得した航空チケットの予約内容を画面に表示する
上記の例では、1.はデータ登録系、2.はデータ変換系、3.はデータ照会系に分類されます。
またこの3つは、現在では大半がネット経由でのブラウザによる操作となります。
上記のようなブラウザ経由の業務システムとExcelマクロでは、入力データ・出力データの形態が大きく異なります。
Excelマクロの入力データ、プログラム、出力データは以下のようなものが挙げられます。
- 社員データから退職者データの抽出
- 入力データ:社内システムから出力した社員データのExcelファイル
- プログラム:入力データの社員データから退職者データを抽出し、退職者一覧Excelファイルを作成
- 出力データ:上記のプログラムで作成された退職者一覧Excelファイル
Excelマクロは、ExcelファイルやCSVファイルの操作が得意であるため、必然的に以下のような形態が多くなります。
- 入力データ:ExcelファイルやCSVファイルなど
- プログラム:ExcelファイルやCSVファイルを読み込み、何らかの出力ファイルを作成
- 出力データ:ExcelファイルやCSVファイル、PDFファイル、Outlook用のmsgファイルなど
Excelマクロを作成する際は、入出力データのファイル形式やフォーマットなどを常に念頭に置き、どのようにプログラムを組めば入力データから出力データを作成することができるか、そのテクニックを積み重ねていただきたいと考えております。