【VBA】 0.2 一般的にプログラムは何を行うことを目的としているのか?

一般的にプログラムは何を行うことを目的としているのか、というと、何らかの入力データがあり、そこから意図する出力データを得るため、入力データの操作を行うプログラムを作成し、それをコンピューターが計算する、という仕組みと言えるかと思います。

図で表現すると、以下のようなイメージとなります。

例えば、入力データ、プログラム、出力データは以下のようなものが挙げられます。

  1. 社内システムへの新入社員の情報の登録
    1. 入力データ:新入社員の社員番号、氏名等のデータ
    2. プログラム:社員の情報の新規登録を行う画面から入力データを受け付け、社内システムのDBに登録する
    3. 出力データ:社内システムのDBの社員情報を管理するテーブル上のデータ

  2. インターネットバンキングでの他行宛の振込
    1. 入力データ:振込先口座情報や振込金額等のデータ
    2. プログラム:インターネットバンキング振込画面で入力データを受け付け、全銀ネットに送信する振込データを作成し、全銀ネットに送信する
    3. 出力データ:全銀ネットに送信する振込データ

  3. 以前に予約した航空チケットの予約の確認
    1. 入力データ:以前に航空チケットを予約した際に発行された予約番号
    2. プログラム:予約確認画面から予約番号を受け付け、航空チケットの予約や解約等を管理するDBから航空チケットの予約内容を取得する
    3. 出力データ:取得した航空チケットの予約内容を画面に表示する

上記の例では、1.はデータ登録系、2.はデータ変換系、3.はデータ照会系に分類されます。
またこの3つは、現在では大半がネット経由でのブラウザによる操作となります。

上記のようなブラウザ経由の業務システムとExcelマクロでは、入力データ・出力データの形態が大きく異なります。
Excelマクロの入力データ、プログラム、出力データは以下のようなものが挙げられます。

  1. 社員データから退職者データの抽出
    1. 入力データ:社内システムから出力した社員データのExcelファイル
    2. プログラム:入力データの社員データから退職者データを抽出し、退職者一覧Excelファイルを作成
    3. 出力データ:上記のプログラムで作成された退職者一覧Excelファイル

Excelマクロは、ExcelファイルやCSVファイルの操作が得意であるため、必然的に以下のような形態が多くなります。

  1. 入力データ:ExcelファイルやCSVファイルなど

  2. プログラム:ExcelファイルやCSVファイルを読み込み、何らかの出力ファイルを作成

  3. 出力データ:ExcelファイルやCSVファイル、PDFファイル、Outlook用のmsgファイルなど

Excelマクロを作成する際は、入出力データのファイル形式やフォーマットなどを常に念頭に置き、どのようにプログラムを組めば入力データから出力データを作成することができるか、そのテクニックを積み重ねていただきたいと考えております。

この記事を書いた人

某IT企業に勤務。

2年間の休職を経て、一から独学でExcel VBAを習得し、半年でExcel VBA エキスパート資格のスタンダードに一発合格。

社内の非効率的な作業を効率化するExcelマクロの開発を、全行程まるっと一人で請け負い、これまでに約100個のExcelマクロを開発し、現在も増産中。

目次