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皆さん使用されている見積書ファイルの現状分析と改善案
皆さんは、自社の業務で見積書を作成する際、どのような見積書フォーマットを使用し、どのような運用で取引先とやり取りをされていますでしょうか?
私の実務上での経験では、以下のように分析しており、見積書のExcelファイルをExcelマクロ化することより、大幅な作業の効率化とミスの削減を実現することが可能となり、現場主体でのDX化の推進につながると考えています。
見積書ファイルの形式 | Excelファイル |
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現在の見積書フォーマットに 至るまでの経緯 (見積書ファイル提供側) | 見積書フォーマット自体は、誰が作成したか分からないくらい以前に作成したものを使い続けている。 そこに、自動化やチェック強化などのために、関数やちょっとしたマクロを少しずつ拡張し続け、使えなくはないが、使いやすい代物とは言い難い状態となっている。 |
運用で困っていること (見積書ファイル提供側) | 何らかの事情で見積書のフォーマットが変更が必要な場合でも、提供先が多ければ多いほど、見積書ファイルの配布作業や周知に相応の工数が掛かるため、新バージョンの展開には二の足を踏む。 また、実施に新バージョンを配布すると、必ず配布先の一定数は古いバージョンのフォーマットで作成したものを送ってくるため、バージョンのチェックと再作成の依頼等の本来の業務とは関係のないところで工数を要している。 |
運用で困っていること (見積書ファイル受領側) | 様々な取引先から、それぞれ独自の見積書フォーマットで見積書の作成を依頼されるため、それぞれの入力のルール等を習得するだけでも時間を要する。 しかも、それらの見積書フォーマットは、取引先の都合で不定期に新バージョンに切り替えるように指示されるが、多くの取引先を抱えているため、どの取引先がどのバージョンといった管理も困難になっており、見積書の内容以外のところでの本来の業務とは関係のないところで工数を要している。 |
DX化に向けての改善案 | 現状の見積書ファイルに見切りを付け、年度の切り替わりなどを目標して、以下の点を徹底的に追求した見積書作成マクロを開発する。 【改善点】 ・使いやすさの大幅な改善 ・見積書作成マクロの提供元/提供先の双方の工数を削減する仕組み ・マクロで入力不備やバージョンチェックなどを実装することによるミスの削減 ・新バージョンのリリースの効率化 |
[emalabo式] 見積書作成マクロの仕様
私が考える見積書作成マクロの仕様は、以下の通りです。
【大方針】Excelファイルを2つに分割
従来の見積書ファイルの構成は忘れて、以下の2つのExcelファイルに分割し、それぞれ以下のシート構成とする方針とします。
Excelファイル | Excelシート | シート概要 |
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Excelマクロファイル | マクロシート | マクロを実行する際の設定情報と マクロの実行ボタンがあるシート。 マクロを実行すると、マクロはテンプレート シートをコピーし、そこに基礎データを反映し、 所定のフォルダに見積書ファイルを作成する。 |
見積書基礎データ登録シート | 見積書を作成する際の基礎データを 入力するシート。 【基礎データの例】 ・案件名/商品名 ・見積番号 ・見積金額 など | |
見積書テンプレートファイル | 見積書テンプレートシート | マクロが見積書を作成する際に使用する、 見積書テンプレートとなるシート。 |